北海道旅行! ~2日目その2~
前記事は字数の関係か、意図しないところで切りました。
はてなブログまだまだわからないことだらけ。
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8月18日の続きです。
あと300mほど。
後ろから戻ってきた消防の方が、赤い大きなバッグから酸素マスクを取り出して父の口に合わせました。
そして父の背中に手をまわして体を安定させて、横並びで一緒に歩き始めました。
父の足取りがしっかりしてきたようです。
途中酸素マスクで眼鏡が曇り、前が見えづらそうで大丈夫か声を掛けたら「この人(消防の人)が俺のためにしてくれていることだから大丈夫だ」と。
声もしっかりしてきて安心しました。
私は歩くのは大丈夫でしたが頭の上のキャリーバッグの重さが堪えてきていました。
濡れたせいでしょう。
向こうからJRの人が歩いてきて私のキャリーバッグをバスの待つ方に持って行ってくれました。
「この分お父さんの面倒をみてあげて」と。
今思い出しても目頭が熱くなります。
でも私には父のほうをまめに振り返ることしかできませんでした。
非力なものです…
踏切とバスが見えてきたことは消防の人に言われて気づきました。
「最後まで気を抜かないで歩いていきましょう」と消防の人。
父は体を支えられながら一歩一歩大事に歩いているように見えました。
1本の舗装された道路と大型バスを見たときはどれだけ安心したことか。
待機している大型バスを見て雨がしのげるとほっとしました。
けれど、歩いてきた乗客でバスに乗ってない人がたくさんいます。
JRの人、報道関係者も目に入り、私は次に何をしたらいいのかわからなくなりました。
救急車が1台待機していて、救急隊員の人に勧められ、父と母と私は救急車に乗り込みました。
今思えば報道のカメラを遮るためだったのかもしれません。
定員の都合上私は救急車を降り、母が父に付き添うことにしました。
まだ雨が降り続いているので母に傘を1本貸してくれるよう頼みましたがすんなり出てきません。
助かって安心したのか病院に向かうことでさらに緊張したのか。
父はわりにしっかりしているように見えたので母の精神状態のほうが気にかかりました。
私の荷物が気になっていたのですが、救急車を離れるときにさきほどキャリーバッグを運んで行ってくれたJRの方が持ってきてくれました。
救急車は森町の国保病院へ向けて出発しました。
病院と私がこれからいったんは向かうであろう避難場所の温泉施設とが同じ森町であることは確かめました。
この場所からタクシーで一緒に行けるのが最善だったのかもしれないけれど、道路と線路と緑の木々しか見えなくて市街地からは遠そうなのでいったんバスに乗って温泉施設に行き、それからタクシーで病院に向かおうと。
待機していたバスに空席がありそうなので乗り込みました。
全身びしょ濡れでバスの座席が濡れてしまう…。
拭きたかったのですがバッグに入れていたハンカチも湿ってしまい役立たずです。
でもほかの乗客の方もみな同じ状況で濡れたまま。
雨があたたかかったので体温を奪われずにすんだのが幸いでした。
着いたところは「ちゃっぷ林館(ちゃっぷりんかん)」という温泉施設。
乗る前に「グリーンピア大沼」に行くと聞いていたけれど。まあいいです。
とにかく病院に行かなければ。
焦ってカリカリしていたと思います。
私のほかにも家族と離れてしまった人たちがいて、ちゃっぷ林館がバスを出してグリーンピア大沼へ行き、その後国保病院へも送っていただくことになりました。
グリーンピア大沼から病院までが道路の混雑もあり30分くらいかかりました。
こんなに遠いとは…往復で1時間かかるじゃありませんか…私一人のために…
ちゃっぷ林館の受付の方、運転してくださった方、お世話になりました。
本当にありがとうございました。
病院はがらんとしていました。そういえば日曜日。
廊下の分かれているほうに顔を向けたら、廊下兼待合所に置かれている長椅子に父がこざっぱりした雰囲気で座っていました。
私を見て笑顔で手を挙げます。
「お父さん、よかったー!」と思わず声が出ました。
JRの人が付き添ってくれていました。
母も濡れた服から着替えて乾いた服を着ていて元気そうでした。
2人分の着替えをビニール袋に入れていたそうです。
私も着替えを出そうとキャリーバッグを開けたらずいぶん雨が入っていて湿っていました。
準備悪いです。
旅にはビニール袋要りますよ、ほんと。
濡れたものを入れるビニール袋は病院の方が分けてくれましたが。
今回の旅行での反省点の一つです。
父は健康チェックをして今までと変わりなかったとのこと。
ひと安心です。
八雲駅から札幌行きの臨時特急が出るので、タクシーで八雲駅まで向かいました。
温泉施設でひと風呂浴びれた人たちがちょっと羨ましかったけど、いまさら行く時間もないし、3人とも体調を崩してない幸運に感謝して。
列車が出るまで1時間ほどありました。
車内販売がないとのことで売店に飲み物とおやつを買いに。
発車前近くには売り切れていたみたいです…
八雲発札幌行き臨時列車に乗ってます。
ええと、雨の中歩いた両親も大丈夫です。
一時はどうなることかと思った…
— haru (@harubege_156) 2013, 8月 18
途中大雨による冠水で運転見合わせだった区間もありましたが、私たちが乗った特急が通るころには徐行運転で通過できるようになりました。
故郷のまち通過。
またの機会に時間とれたら来たいなあ。
電車の中は少し眠ったんだったかな。
父は眠らず、機嫌よくしていました。
神経が興奮したんでしょうね。
札幌に到着。
特急券の払い戻しの列が長かったので、証明印だけもらって改札を出ました。
札幌は何年振りだろう。
ずいぶん変わってきれいになったなあ。
札幌も雨の降ったあと。
駅前のガラスばりのもの、アピアドームと言うのね。
きれい。
地下からも見上げたかったな。
泊まるホテルはすすきのと中島公園の間にある天然温泉を利用しているところです。
くたくたなので迷わずタクシーで。
ホテルに着いて浴衣に着替えた父はベッドに入ってすぐに眠ってしまいました。
疲れたよね…。
長い一日が終わりました。
長い旅行2日目の文をここまで読んでくださった方ありがとうございます。
その1と段落の作り方違うしテイスト違うかもしれませんし気ままですみません。
次の日は楽しい富良野・美瑛観光です♪